祝能 -神聖な儀式-

室町時代(14世紀)に成立した「能」ですが
六百年を越える歴史の中で独自の様式を磨き上げてきた
日本の代表的な古典芸能であり、
現代に生きる世界の演劇の一つでもあります。

特徴を一言でいうと、面と美しい装束を用いて
専用の能舞台で上演される歌舞劇です。

 

人生初の「能」は、祝能「三人の翁が舞う翁」です。

翁 梅若実玄祥(人間国宝)
翁 観世喜正
翁 梅若猶義

三番叟 野村萬斎  他

 

「翁」は「能にして能にあらず」といわれ、まさに別格の一曲。
どのカテゴリーにも属さず、物語めいたものはありません。
神聖な儀式であり、演者は神となって天下泰平
国土安穏を祈祷する舞です。

 

能の舞台はいつも、静かな緊張感のみなぎるものですが
この「翁」は他の能と違い、神聖な儀式の独特な雰囲気があります。
「翁」の上演中は、見所に入ることも出ることも禁じられます。
観客も神事の参加者、目撃者として、言葉にできない領域に入ります。

 

梅若実玄祥(人間国宝)さんの迫力は言葉で表すことができず
野村萬斎さんの舞は、本当に美しく、オーラも素晴らしすぎました。

 

『祝能』テレビや動画では、決して体感できないものがあり
感無量でございます。

 

今回は、素敵なマダムたちと一緒に。