群がることに疲れたとき
人は、帰属意識があります。
帰属意識とは、ある集団に自分が属している、その集団の一員であるという意識。企業や民族などさまざまな規模・単位についても用いられます。
古代農耕民族であった時代は、帰属意識は生命維持をするためにとても大切なことでした。
また人は社会と家庭に順応していくため、”調和”を重んじるよう遺伝子に帰属意識は組み込まれています。
しかし、産業が栄え便利になり、必要以上の帰属意識が逆にストレスになってきました。
それは、時代の流れと共に、帰属意識がある種の”依存化”と変化してしまったからです。
この依存から自分を解放するには
- 必要以上に仲間意識を持たなくていい自分。
- いつもの集まりに参加しなくても大丈夫な自分。
- 自分抜きで友達数名で出かけている情報をSNSで得ても嫉妬しない自分。
- 人と比較しない自分。
- 競わない自分。
を疎外感と孤独感を持たずに、一人感を心から心地よく感じれる自分になること。
仕事・家族・友達・スマホから離れ、一人でもボーっと過ごせる自分になることは、とても大切です。
”何もしない贅沢”
ジュリア・ロバーツ主演『食べて、祈って、恋をして』(原題: Eat Pray Love)は、2010年公開のアメリカ映画が女性の中で話題作となりました。
あの映画で、わたしも影響を受けた一人です。
映画のシーンで出てくるセリフに
イタリア語「Dolce Far Niente」
英語「The sweetness of doing nothing」
日本語「何もしない、よろこび」
混沌とした騒がしい世の中から離れ、1人でゆっくりと過ごす時間を持つことのよろこび。
その”よろこび”を得た時に「何もしない贅沢さ」が身にしみます。
女性経営者にその話をすると、”頭では分かっている”と皆言います。
そして口を揃えて
- 常に頭が忙しい。
- 常に動いている。
- 常に不安がよぎる。
と言います。
仕事など稼働している”動の時間”をより効率的に有効にするのは逆側にある”静の時間”です。
「動」ばかりでは、バランスが悪くなります。
「静」は、自分を高める時間になります。
動=静です。
そして、人は動物ではありません。
アフリカに住む動物は天敵から身を守るために群れになって生きる知恵があります。
しかし、日本に住む私たちは今アフリカで生活しているわけではありません。
必要以上に人との繋がりを維持しなくてもいいのです。
人生で大切なのは
◆自分で自分の機嫌を取る。
◆静の時間を大切にする。
仲間はずれ感を恐れず、心地よいと感じない場所から離れても大丈夫です。
淋しいだけで繋がっているパートナーと別れても大丈夫です。
静の時間を持つと、今まで自分の見たくなかったことを観ます。
それは実に怖いと感じます。
そんな時
何かが崩れ去ることを恐れ、不愉快な現状維持をしない。
変化を怖がらない。
しがみつかないで一歩を踏み出す勇氣。
フェードアウトし、自分の生きた歴史の中で様々な変化を遂げて、傷ついた心は何かのために努力した証です。
人に許しを乞うのではなく、自分で自分を赦(ゆる)す。
美しい大人の生き方とは、過去の囚われを壊し、新しい自分に会うことを決して恐れません。
イタリア語「Attraversiamo!」
英語「 Let’s cross over! 」
日本語「向こう岸へ渡ろう アトラベルスィアーモ!」
その氣持ちは、さらなる幸福感を高めます。